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二人の家具を買うはずの日、彼が選んだのは一人用の机だけ。私の居場所はないのだと思いました

コラム

黙ったままの帰り道

帰り道、彼はずっと黙ったままでした。私が話しかけても、うなずくだけで言葉を返してくれません。前を向いて歩く彼の横顔は、どこか遠くに行ってしまったように見えました。一人用の机。それはまるで、この部屋にあなたの場所はないと言われているようでした。二年も一緒にいるのに、私はまだこの人の未来に入れていないのかもしれない。考えれば考えるほど、うつむいてしまう自分がいました。

そして...

部屋に戻ると、彼は窓際の一角を指さしました。いつのまにか荷物が片付けられて、ぽっかりと空いたスペースができていたのです。「ここ、君の場所にしようと思って」。彼はそう言って、買ったばかりの机を組み立てはじめました。一人用の机は、私を遠ざけるためのものではありませんでした。キッチンで縮こまって勉強していた私に、彼なりのやり方で居場所をつくってくれていたのです。もう少し早く教えてくれてもよかったのに。そう思いながらも、これから少しずつ自分の色に変えていける机を前に、私の心は穏やかにほどけていきました。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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