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彼女へのメッセージに、妹の名前を残してしまった僕。説明を後回しにしていた本当の理由

コラム

その日も僕は、妹の新しい部屋で段ボールに囲まれていました。汗だくで荷物を片づけながら、恋人への返信は音声メッセージで手早く済ませてしまおうとしていたのです。その一言が後で彼女を悩ませることになるとは、このときの僕には分かりませんでした。

余裕をなくしていた毎日

妹が一人暮らしを始めることになり、僕は休みのたびに新居へ通っていました。家具の組み立てや荷物の片づけで、手も頭もいっぱいです。気がつけば、恋人への連絡はいつも後回しになっていました。 それでも返事をしないわけにはいかず、僕は作業の合間に音声でメッセージを送るようになっていました。短くても、送りさえすれば伝わるだろう。そんな軽い気持ちでいたのです。 あの日も、片づけの途中で「今度の休みも会えそうにない。ごめん。また連絡するね、ゆき」と吹き込んで、ろくに聞き直さずに送信しました。妹に呼ばれて返事をしながら録音したせいで、最後に名前が紛れ込んでいたことに、僕はまったく気づいていませんでした。

そっけない返信の理由

それからしばらく、彼女からの返信はスタンプだけになりました。いつもならひとことふたこと添えてくれるのに、その日を境に、やりとりがどこかよそよそしくなったのです。 正直なところ、僕はあまり深く考えていませんでした。彼女も仕事で疲れているのだろう、くらいに思っていたのです。妹の手伝いのことを話せば長くなるし、わざわざ言うほどのことでもない。そう決めつけて、僕は事情を何も伝えていませんでした。 今思えば、その「言わなくてもいい」という油断こそが、彼女を遠ざけていたのだと思います。

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