
試着室に別の服を3度も差し出した私→お客様が放った鏡越しの一言で気づいた押し付け
コラム
良かれと思って重ねた提案は、いつのまにか押し付けになっていました。お客様の一言で、ご提案の仕方を改めようと決めた日の記録です。
別の1着を差し出す、と決めた数年前
前の職場で、あるお客様に本当に似合う1着を勧められないまま会計を通したことがあります。数日後、そのお客様がその服を返品しに来られた場面が、今も頭のどこかに残っています。だから今の店では、着用シーンに合わないと感じたときは声をかけるようにしていました。休日、青のワンピースを手に取られたお客様に、私は「そちらより、こちらはいかがですか」と別のセットアップを差し出しました。
3度、別の服を勧めた
1度目は試着前に。2度目はカーテン越しに「もう1着、こちらも試してみませんか」と。3度目は鏡の前で「やっぱりこちらの方がお似合いだと思うんですが」と重ねました。ドレープの流れる青は綺麗ですが、椅子の多い二次会では立ち座りで裾のラインが崩れやすいのです。ベージュのセットアップは動きに合わせやすく、写真映えも損なわない。良い提案ができていると思っていました。それでも、お客様の表情は、2度目のあたりから明らかに硬くなっていたのです。
次のページへ
「自分で選びたいので」の一言























