
孫の縁起にこだわり、破水したお嫁さんに仏滅だと返した私の後悔
コラム
電話越しの言葉
しばらくして、息子から電話がかかってきました。電話の向こうで、もう一人、女性の声がします。助産師さんでした。
「破水は、待てるものではありません」
続けて、息子の低い声が響きました。
「赤ちゃんの命と縁起、どっちが大事なの」
私はスマホを握ったまま、手元のカレンダーの、仏滅という文字をただ見つめていました。良かれと思っていたはずの自分の言葉が、急にひどく身勝手なものに思えてきたのです。
そして...
赤ちゃんは無事に産まれたと、後から息子に聞きました。けれど私は、その喜びの輪に素直に入っていくことができませんでした。
あの日のことは親族にも伝わり、みんなが私と少し距離を置くようになったのを感じます。縁起を担ぐことばかりに気を取られて、私はいちばん大切なものを見失っていました。
次に孫に会えたときは、何より先に、無事でよかったと伝えよう。今はただ、そう思っています。
(60代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























