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最後の一個だから絶対に喜ぶと思い購入→妻が本当に欲しかったのは、僕が選んだケーキではなかった

コラム

得意げに差し出した箱

家に帰り、僕は紙袋を妻に差し出しました。きっと驚いて喜ぶだろうと思っていたのです。ところが箱を開けた妻は、少し戸惑った様子でした。

僕は得意げに「え、だってこっちのほうがおいしそうでしょ?」と言いました。妻は「うん、ありがとう」と笑ってくれましたが、その笑顔はどこか控えめでした。

しばらくして妻が「本当はね、あのチーズケーキ、ずっと楽しみにしてたんだ」とこぼしたとき、僕はようやく気づきました。よかれと思って、妻の「食べたい」を僕の好みで上書きしてしまっていたのです。

そして...

僕は「あのショートケーキ、最後の一個だったんだ。すごく売れてたから、これなら間違いないと思って」と打ち明けました。そして「ごめん、頼まれたものもちゃんと買えばよかったね」と謝りました。

自分がいいと思ったものと、妻が頼んだもの。どちらも買って帰れば、二人とも笑顔になれたはずでした。妻は許してくれて、ショートケーキは半分こにして一緒に味わいました。おうちカフェのような時間に、妻はうれしそうに笑っていました。

次の休みには、今度こそあのチーズケーキを買いに行きます。相手の「これがいい」を、まず大切にすること。そんな当たり前を、甘いショートケーキと一緒にかみしめた出来事でした。

(30代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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