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彼女が一度だけこぼした「いつか来てみたいな」を、僕はずっと覚えていた

コラム

彼女が前に「いつか来てみたい」と話していた店を、僕は覚えていました。デートの前日に、予約した店の地図だけを送って「行けばわかるよ」と返しました。喜ばせるつもりでしたが、彼女には理由の分からない呼び出しに見えていたのだと思います。

地図のピンだけを送った、僕の理由

彼女と付き合って1年になります。出かける日は、僕が彼女の最寄り駅まで迎えに行くことが多くありました。いつもの待ち合わせも悪くありません。でも、今回は少しだけ特別にしたいと思っていました。

前に2人で街を歩いていたとき、彼女が小さな店の前で「いつか来てみたい」と話したことがあります。緑色のクリームソーダの写真が出ていた店でした。

その言葉が残っていて、僕は店を調べ、窓際の席を予約しました。店名を先に言えば、驚きがなくなる気がしました。だから、地図のピンに「ここで待ってるね」とだけ添えて送りました。

短くなっていく返事に、気づいていたのに

彼女からは「ここ、どこ?」とメッセージが届きました。普通に考えれば、ここで少し説明すればよかったのです。

でも僕は、「行けばわかるよ」と返しました。店に着いたときの反応を見たい。その気持ちが先に出て、彼女が不安になる可能性を考えていませんでした。

そのあと、彼女からの返事は短くなりました。様子がいつもと違うことには気づいていました。それでも、店に着けば分かるから大丈夫だろうと考え、最後まで種明かしをしませんでした。

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