
人混みで彼女の異変に気づいた俺が、何も言わずに手を引いてしまった話
コラム
ベンチで打ち明けた理由
救護所の近くのベンチに座らせて、自販機まで走りました。水を持って戻ると、彼女は自分の手のひらに視線を落として、呼吸を整えている途中でした。隣にしゃがんで、ようやく言えました。
「ごめん。顔、真っ青だったから」
彼女は目を丸くして、それから小さく息を吐きました。
そして...
「先に言ってよ」と言われて、「言っても、我慢して残るだろ」と返すのが精一杯でした。強引だった自覚はあります。翌年は土手の上から、2人で最後まで花火を見ました。隣の横顔を、今度は確かめるように見る必要がありませんでした。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)



























