
「そんな仕事で食べていけるのか」祖父は一度も私の進路を認めてくれなかった
コラム
玄関先の、たった一言
入社して最初の商品が店に並んだころ、届け物を頼まれて祖父の家へ寄りました。仕事の話は出さないと決めていました。廊下の奥の部屋は襖が閉まったままで、顔を見せた祖父も、湯のみを出そうとはしませんでした。帰り際、玄関先で祖父は「体だけは壊すなよ」とだけ言いました。労いなのか、皮肉なのか。判断のつかないまま、私は頭を下げて門を出ました。角を曲がるまで、一度も振り返れませんでした。
そして...
認めてほしい、という一言を、私はいまだに祖父へ言えずにいます。それでも次の新商品が決まったとき、祖父の好きな豆大福に合いそうな包み紙の案を、こっそり1枚多く描きました。渡せる日が来るのかは、まだわかりません。
(20代女性・デザイナー)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























