
花火大会で場所を奪った私たち、5分後に周りの視線が変わった理由
コラム
映っていたもの
そのやりとりの途中で、隣でスマホを三脚に載せていた若い男性が腰を上げました。「映ってますよ。シートを畳むところから、全部」男性がスマホの画面をこちらに向けます。そこには、四隅の石をどかしていく自分の手が映っていました。画面の隅では、知らない人たちの言葉が絶え間なく流れています。配信、という一言の意味がつながった途端、周りのシートから視線が集まっているのがわかりました。夫は「おい、もう行くぞ」と、荷物を持って先に立ち上がりました。
そして...
帰りの車の中で、娘に「なんで嘘ついたの」と聞かれました。信号待ちの間、ハンドルを握り直してから、「お母さんが悪かった」とだけ答えました。花火の音は、河川敷を離れてもしばらく追いかけてきました。今度は誰よりも早く家を出て、端のほうでいいから、自分たちで取った場所に座ろうと思っています。
(40代女性・パート)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)




























