
私の結婚指輪に「ただいま」、刻印を変えた夫が見せたもう1つの指輪
コラム
夫の指輪にあった言葉
新居に着くと、夫は玄関で紙袋から指輪の箱を取り出し、自分の指輪を私に見せました。夫の指輪の内側には、「おかえり」と刻まれていました。
「君の指輪が『ただいま』で、俺の指輪が『おかえり』。これからは、帰ってきた君に俺が『おかえり』と言いたかったんだ」
付き合い始めた頃、私は1人暮らしの帰宅後が苦手だったと夫に話していました。暗い部屋に入り、誰とも言葉を交わさずに靴を脱ぐ時間が寂しかったという話です。私自身が忘れかけていたことを、夫は覚えていました。
「意味はうれしい。でも、先に相談してほしかった」
そう返すと、夫は自分の指輪を箱へ戻しました。
「驚かせれば喜ぶと思ってた。ごめん」
2本を並べて初めて意味がつながる刻印でした。私自身が忘れかけていた話を覚えてくれていたことはうれしく思いました。それでも、相談なしで変更された戸惑いまで消えたわけではありません。
そして...
結婚後、仕事から帰ると、夫は台所から顔を出して「おかえり」と言います。私は玄関で靴を脱ぎながら、「ただいま」と返すようになりました。指輪を外して2つの刻印を見るたび、その言葉が日常になったことと、店で初めて見たときの戸惑いを思い出します。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























