
「読んでたよ。全部」チャットを無視し続けた同居人が、台所で口にした言葉
コラム
話し合いの席で、いつも無口な同居人が先に口を開きました。「読んで、やってる人もいるよ」下を向いたのは、私ではありませんでした。
既読だけが並ぶお願い
シェアハウスに越して半年、四人での暮らしにはグループチャットが欠かせません。私はそこに「使ったあとのシンク、水滴だけ拭いてもらえると助かります」と送りました。
既読はすぐに四になったのに、返事はゼロ。翌日に別の同居人が映画会の誘いを流すと、数分でスタンプが3つ並びました。比べるつもりはなかったのに、画面を閉じたあとも、その差だけが頭に残りました。
貼り紙という強硬手段
それから何度か、ゴミ袋の補充や玄関の傘立てについてもお願いを送りました。結果はいつも同じでした。お願いの下にだけ、何も並ばないのです。軽んじられている。そう思い始めると、共有の台所に立つのも嫌になりました。
私はとうとう紙に「シンクの水滴は各自で拭いてください」と書き、壁に貼りました。チャットで言っても届かないなら、目の前に突きつけるしかないと思いました。
次のページへ
電気の消えた台所で
























