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友人宅の床を汚した息子より先に、私が謝れなかった理由

コラム

友人の家の玄関で、息子はサンダルを脱ぎ捨てて、廊下の奥へ駆けていきました。膝をついて拭いた床には、思っていたより多くの砂が残っていました。帰り道、手をつないだ息子に伝えた言葉があります。

外遊びが続く毎日

学生時代からの友人の家に、息子と遊びに行きました。公園で水遊びをした息子の足には、砂と泥がついたままです。うちは庭と居間が続いていて、床の砂は掃除機で吸えばいいと思って暮らしてきました。だから廊下を駆けていく足あとを見ても、いつもの光景としか受け取れなかったのです。友人が雑巾を手に廊下へ向かっても、私はソファで麦茶を飲んでいました。

浮いた笑い声

楽しそうに走り回る息子を見て、「わんぱくだね」と声をかけました。場をやわらげたつもりの一言でした。息子は「みてみて、はやいでしょ」と拭かれたばかりの床を駆け抜け、ソファに飛び乗りました。白いクッションに、泥の足あとがつきます。とっさに私はクッションを裏返して、「うちの床なんて毎日こんなだよ」と笑いました。守っているのは息子自身ではなく、自分の子育ての方だとうすうす気が付いていました。それでも謝る言葉より先に、笑いの方が出たのです。

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受け取った雑巾
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