
満員電車でスカートに靴跡、「そんなに当たってない」の直後に届いた声
コラム
私の代わりに響いた低い声
「彼女のスカート、汚れてるよ」。低い声が、私の頭の上を越えて届きました。隣に立っていた年配の男性が、組まれた足を指さしています。「座り方を直しなさい」。車内の視線が一斉に集まりました。足を組んでいた男性は足を下ろしました。ドアが開くと、彼は席を立ち、隣の車両へ歩いていきました。空いた席には、誰も座ろうとしませんでした。
そして...
年配の男性は「大丈夫でしたか」と聞いてくれました。私は「ありがとうございました」と頭を下げるのが精いっぱいでした。スカートの汚れは帰ってから落としましたが、あの低い声は今も覚えています。今も電車で通路へ革靴を突き出す人を見ると、スカートに残った黒い跡と、隣から届いた声を思い出します。困っている人が目の前にいたら、あの日の乗客のように見ないふりはしないつもりです。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























