友人の結婚報告に「おめでとう」の前の本音を送れなかった私、慌てて消したメッセージを打ち明けた日

コラム

カフェラテが冷めるまで

待ち合わせのカフェで彼女の前に座っても、何から話せばいいのか決められずにいました。注文したカフェラテには、口をつけられないままでした。近況の話が途切れたころ、彼女が聞きました。「あのとき取り消したメッセージ、なんて書いてたの」。ごまかしは、思いつきませんでした。少し間を空けて、私は答えました。「婚約ね、なくなったんだ」。口に出すと、それが本当のことなのだと、認めた気がしました。「おめでとうの前に、自分のことばっかり書いてて、読ませたくなくて慌てて消したの」。彼女の手が伸びてきて、私の手に重なりました。「消さなくてよかったのに」。責める色のない声でした。店を出たところで、私はようやく言えました。「今度こそ、ちゃんと言わせて。おめでとう」

そして...

数日して、彼女は招待状を直接渡してくれました。封筒を両手で受け取ると、裏に小さく書き添えられた言葉が目に入りました。あれから、伝えたいことを打ったら、読み返しすぎる前に送るようにしています。消したあのメッセージの代わりになる言葉を、これから少しずつ増やしていくつもりです。

(30代女性・販売職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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