
「どの浴衣が似合う?」彼に写真を送った私、祭りの日、差し出された紙袋の中身
コラム
姿見の前で2着の浴衣を交互に当てながら、私はスマホの角度を何度も直していました。短い返事のあと、私は相談するのをやめて、1人で選んで祭りの日を迎えました。彼が差し出した小さな紙袋の中身に、私は言葉を選び直すことになります。
選んでほしかった2枚
付き合って1年になる彼と、初めて2人で夏祭りに行く約束をしていました。浴衣はレンタルすることにして、1人で選びにいきました。候補に残ったのは、紺地に朝顔が咲くものと、白地に金魚が泳ぐもの。どちらも捨てがたくて、試着した姿を順番に撮りました。「どの浴衣が似合う?」。写真を2枚添えてメッセージを送り、返事を待つ間、私は帯の棚の前を行ったり来たりしていました。彼が選んでくれた方で祭りを歩くところを想像して、合わせる帯の色まで考え始めていました。
返ってきたのは「いいじゃん」だけ
通知の音に急いで画面を開くと、浮かんでいたのは「いいじゃん」。それだけでした。どっちが、と聞いたつもりだったのに、続きの言葉はいくら待っても届きません。楽しみにしているのは私だけなのかもしれない。そう思ったら、選んでもらいたかった気持ちごとしぼんでいきました。「じゃあ自分で決めるね」と返して、私は紺の朝顔柄を選びました。店員さんはよくお似合いですと言ってくれたのに、その言葉を素直に受け取れない自分がいました。
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短くなっていくやりとり
























