
「消したほうがいいですよ」という見知らぬ相手の忠告を、伸びている投稿への嫉妬だと思っていた
コラム
名前を聞いても答えない相手
出かける支度をしていたとき、インターホンが鳴りました。モニターに映っていたのは知らない人です。名前を聞いても答えず、私が出ないでいると、そのまま行ってしまいました。数日のうちに、同じことがもう一度ありました。その訪問があの投稿と関係しているのかは分かりません。それでも、番地まで読み取れる写真を出していた以上、偶然として片づけるわけにもいきません。
私は自分の投稿を上から順に開き直しました。いちばん伸びた1枚の右端に、板の貼られた電柱が写っています。文字の大きさは米粒ほどですが、広げれば読めました。路肩に停めた車のナンバーも、拡大すれば読み取れました。写真を全部下げましたが、その部屋に住み続ける気にはなれませんでした。契約の途中で、私は引っ越しました。
そして...
新しい部屋に段ボールを置いて、ようやく手が空いたときに気づきました。下がったのは私の画面からだけです。すでに開かれた分も、保存された分も戻せません。相手が誰で何人いるのかを、こちらから確かめる手立てもありません。引っ越して変えられたのは住む場所だけでした。出ていった情報は、今も外に残ったままです。私はブロックを外して、「どうして、そこまで具体的に分かったんですか」と送りました。返ってきたのは「私も、同じ場所を写して上げていました」でした。あの人の画面が空だったのは、載せない人だったからではありません。今の部屋の玄関は、内側からも撮っていません。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























