「さっきの投稿、消してもらえない?」記念日の写真を載せた私が、彼の本音を知るまで

コラム

スクロールしないと読めない文面

入力中の表示が消えてから、しばらく何も動きませんでした。それから届いたのは、彼の本音が書かれた長文でした。

「隠したいんじゃない。前に付き合ってた人と撮った写真が、別れたあともずっと残ってて、友達にネタにされ続けたことがある。写真が残るのが怖くて、でもそれをちゃんと言えなかった。ごめん」

私は2回読みました。私が想像していた誰かは、どこにもいませんでした。あったのは、私に言うのを怖がっていた彼の過去だけでした。

「先に言ってよ」

そう送ってから、私は投稿を開き、削除を選びました。いいねの数も、彼のアカウント名も、一緒に消えました。それから続けて打ちました。

「消した。でも、ケーキだけの写真ならいい?」

今度の返事は、すぐに来ました。

「ケーキだけなら、僕も載せる」

そして...

今、彼のアカウントの最新の投稿は、あの店のケーキです。私の投稿にも同じケーキが並んでいて、どちらにも手は写っていません。2人の手が写った方の写真は、私の端末の中にだけ残っています。あの日の1枚を、誰にも見せずに持っていることが、今は少しも惜しくありません。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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