毎年「ケーキはいらない」と断っていた俺→今年、2時間並んだ妻が手ぶらで帰ってきました

コラム

毎年ケーキを持って帰ってきた妻から、今年は「ケーキ、やめました」と届きました。しかも、すでに2時間並び、あと数人で買えるところまで来ていたというのです。

約束の時刻に食べられるように、俺は料理をテーブルへ並べていました。

欲しかったのは、ケーキより一緒に食べる時間でした

妻は、俺の誕生日になると有名な店のケーキを買ってきてくれます。

最初の年は素直にうれしかったです。

予約できない店に並んでくれたと知り、

「こんなに並んだの?ありがとう」

と言いました。

ただ、それが毎年の恒例になってから、少し事情が変わりました。

妻は誕生日になると何時間も列に並びます。

その分、帰りも遅くなります。

俺が食事を用意して待っていても、料理が冷めてから食べ始める年がありました。

だから、

「今年はケーキいらないよ」

と伝えるようになりました。

妻はそのたび、

「遠慮しなくていいよ」

と笑います。

今年も家を出た妻へ、

「今年もケーキはいらないよ。早く帰っておいで」

と送りました。

返ってきたのは、

「はいはい。楽しみにしてて」

でした。

また伝わらなかったのだと思いました。

去年は、時刻まで書きました

今年も約束に合わせて食事を準備しました。

それでも妻は帰ってきません。

「今どこ?」

と送ると、

「もう少しで帰ります」

と返ってきました。

その返事を見て、またケーキの列にいるのだろうと思いました。

去年も同じでした。

俺は1人で座って待ち、料理が冷めていきました。

その翌日、今度こそ伝わるようにと思って送りました。

「来年は、ケーキはいいから、6時に一緒にごはんを食べよう」

妻からは、

「またまた。来年も買ってくるよ」

と返ってきました。

俺にとっては冗談ではありませんでした。

ただ、もう一度、

「本当にいらない」

と強く言うのもためらいました。

せっかく自分のために並んでくれている妻を否定するように聞こえる気がしたからです。

それで今年も、同じ時間が近づいていました。

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