「お前は俺の初恋」と送ってきた元カレ→実は、初恋の相手を間違えていた話

コラム

充電中のスマホが、枕元で短く光りました。半年前に別れた彼の名前と、たった1行のメッセージ。読み返すつもりはなかったのですが、画面を伏せる前に、もう一度だけ開いていました。

半年ぶりの1行

元カレから突然、「お前は俺の初恋」と送られてきました。差出人の名前を見て、まず思い出したのは別れ話をした日のことでした。

付き合って2年、「少し距離を置きたい」と言われたきり、連絡は途切れていたのです。それがこの1行です。酔っているにしては誤字がなく、間違い送信にしては名指しでした。

私は指先で画面を上下に動かし、前後に何かメッセージが隠れていないか確かめました。何もありませんでした。「急にどうしたの」とだけ打って送ると、既読はすぐに付きました。

傘なんて貸していない

返信は長い文章で届きました。

「高校の校門で、雨の日に傘を貸してくれただろ。あれからずっとだった」

読んで、私は布団の上に座り直しました。彼とは高校で同じクラスでしたが、あの頃の私は自転車通学で、雨の日は合羽を着て帰っていました。校門で誰かに傘を差し出した記憶は、探しても出てきません。

「それ、私じゃないよ。私、あの頃は自転車通学で、校門に傘なんて置いてない」

送ってから自分の文の冷たさに気づきましたが、打ち直しはしませんでした。

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2年間の数え直し
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