
先輩の悪口を本人に誤送信した俺→返ってきた返信には、俺が見つけられなかったミスの場所がありました
コラム
返ってきたのは仕事の話だった
言い訳を考えているうちに、先輩から返信が届きました。
「送る相手、間違えてるよ。ウザいおばさんから1つだけ。明日先方に送り直す見積もり、3ページ目の単価が古いままだから直しておいてね」
怒られる覚悟はしていました。けれど並んでいたのは、明日やるべき仕事の話でした。俺が見つけられなかった原因を、先輩はもう特定していたのです。
あの電話で、先輩は俺を責めることもなく、先方に謝って翌朝修正版を送る約束までしていた。それを俺は、あんな軽い言葉で片づけていました。
謝罪の文章を何度も打ちました。疲れていた、そういう意味じゃなかった。どれも言い訳にしか読めず、全部消して送ったのは短いメッセージです。
「すみませんでした。単価、直しておきます」
そして...
次の日、出社してすぐファイルを開くと、3ページ目の単価は以前のままでした。取引先が合わないと言っていたのは、ここだったのです。数字を直して印刷し、表紙に付箋を貼って先輩の席へ持っていきました。
「昨日は、すみませんでした」
頭を下げると、先輩は「数字、合ってたよ」とだけ言って、書類を受け取りました。付箋に書いた「電話、代わってくださってありがとうございました」について、何か言われることはありませんでした。
許してもらえたのかどうかは、まだ分かりません。ただ、あれから先輩に「確認した?」と聞かれても、前ほどすぐにうるさいとは思わなくなりました。返事をする前に、まず自分の資料を開くようにしています。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)



























