現在の彼女の誕生日を前に、俺は元カノへ贈ったネックレスを返してもらおうとした

コラム

既読のまま返事が来ないので、理由を添えれば分かってもらえると思いました。正直に書いたつもりの言葉が、どう読まれるかまでは考えていませんでした。

スマホの検索画面には、誕生日に贈るネックレスがずらりと並んでいました。どれも、思っていたより値段が1つ上の桁です。画面を閉じかけたところで、元カノに贈ったネックレスのことを思い出しました。

値の張る1本の使い道

付き合って2か月になる今の彼女の誕生日が、近づいていました。スマホを買い替えたばかりで、手元に余裕はありません。

元カノとは4年付き合い、半年前に別れています。あのネックレスはボーナスを待って百貨店で選んだもので、誰かのお下がりではありません。それだけ値の張るものが、もう使われずに眠っているはずでした。4年も付き合ったのだから、返してもらうくらい許されるだろう。そう考えて送りました。

「あのネックレス、まだつけてる?」

新品で通りそうな写真

既読がついたのは、しばらく経ってからです。届いたのは写真と、「まだ持ってる」という返事でした。

ケースのふたの上に置かれたネックレスは、チェーンも絡まず、留め具も光っていました。これなら新品だと言って渡しても大丈夫。そう思いながら、すぐに返しました。

「返してほしい」

既読はついたのに、返事が来ません。理由が分からないから渋っているのだろうと考えました。黙っているより、正直に書いたほうが話は早い。そう決めて、続けて送りました。

「新しい彼女にそれあげるからさ」

今の彼女には新品だと言うつもりだったことは、もちろん書いていません。

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