
「お前、他に男いるだろ」同期会の居酒屋で彼から届いた一言→私が送り返したのは
コラム
既読のまま届かない返事
電車に揺られている間、何度も画面を開きました。既読の表示の下には、何も増えていません。彼は今頃、怒ってスマホを放り出しているのだろうか。それとも、言い返す文章を考えているのだろうか。つり革を握ったまま、次に届く一言をいくつも想像していました。
返事が届いたのは、最寄り駅から歩いてアパートの鍵を開けたときです。
「ごめん。送られて初めて、どんな文か分かった」
続けて、彼から「明日、会えないかな。ちゃんと話したい」。
靴も脱がずに、玄関で2行を読み返しました。反論か長い言い訳が並ぶものと身構えていたので、拍子抜けするほど短い返事でした。「うん。駅前のカフェでいい?」とだけ返して、ようやく部屋に上がりました。
そして...
翌日、先にカフェの窓際に座っていました。店に入ってきた彼は、席に着くより先に私の名前を呼びました。聞き慣れた、いつもの呼び方でした。
「昨日は、ごめん」
言い訳を並べるでもなく、彼はそれだけ言って頭を下げました。私は、昨日の夜から決めていた一言を返しました。
「次に不安になったら、そのまま聞いて」
彼は「うん」とうなずき、コーヒーに口をつけないまま、しばらくカップを見つめていました。名前で呼ばれる、いつもの2人に戻れた気がしました。
ただ、彼が何を見てあの一言を送ったのか。既読から返事が届くまでの長い間、何を考えていたのか。そこまでは、まだ聞けていません。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)






























