
「私のこと好き?」と彼女から聞かれて「答えない」と返した僕の謎の美学
カップル
僕と彼女はお互い一人暮らしで、平日は仕事終わりにメッセージで近況を伝え合うのが習慣でした。けれどある夜、彼女から届いた一通の通知で、僕は普段あまり口に出さないこだわりを、思いがけず説明することになったのです。
彼女から届いた仮定の質問
その夜は仕事から帰って、自分の部屋で夕食を済ませたあと、ベッドに転がってスマホを眺めていました。彼女のアカウントから通知が届いたのはその直後です。
「ねえ、『私のこと好き?』って聞いたらなんて答える?」 仮定の質問でした。実際に聞かれているわけではありません。でも文字を読んだそのとき、僕の頭の中には自分でも意外なほどはっきりとした答えがありました。「答えない」あえてそう返しました。
聞かれてから言うのは違うと思った
送信してから、彼女の既読が少し遅れたのを画面で見ていました。冗談だと受け取ってもらえる返事ではなかったかもしれません。少しだけ場の空気が下がった気がして、「あ、まずいかな」と思いました。それでも訂正する気にはなれませんでした。「好きだよ」と返すこと自体は、たぶん簡単です。
ただ、聞かれたから返すのは受け身で、自分の意思じゃない気がしてしまう。普段から愛情表現をマメにする方ではないからこそ、そこだけは自分の中に変なこだわりがありました。しばらくして、彼女から短い返信が届きました。「なんで?」説明しないままにしておくのは違うと思い、僕はスマホを持ち直して、ゆっくりと文字を打ちました。
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理屈と矜持と、ちょっとした意地


























