
「あんたの学歴じゃ無理」と門前払いした課長→10年後、取引先の社長として再会
コラム
悔しさをバネに
あの日、私は泣きながら帰りました。でも翌朝、目が覚めたとき心に決めたのです。この悔しさを絶対に無駄にしない、と。
それから私は働きながら独学で英語と経営学を学び、ビジネスの現場で使える力を徹底的に磨きました。2年後には外資系の商社に転職。海外営業の最前線で経験を積みました。
30歳のとき、取引先だった小さな輸入商社の社長に声をかけられ、共同経営者として参画。そこから5年、がむしゃらに駆け抜けて、35歳でその会社の代表取締役に就任しました。
学歴なんかじゃない。一つひとつの行動と結果で、自分の価値は自分で証明できる。 そう信じて走り続けた10年間でした。
そして…
代表になって最初の大きな仕事は、あるメーカーとの取引契約でした。商談の場に向かい、先方の担当者として現れた名前を見て息が止まりました。あの課長でした。
10年前とは違い、少し白髪が増え、肩書きは「課長」のまま。向こうも私に気づいたようで、一瞬、顔がこわばりました。
私は名刺を差し出しました。
「お久しぶりです。本日はよろしくお願いいたします」
課長は名刺を受け取り、「代表取締役」の肩書きを見つめたまま、しばらく動けないようでした。
商談は粛々と進めました。感情をぶつけるつもりはありません。でも最後に一言だけ、あのとき飲み込んだ言葉を伝えました。
「10年前、企画書を読んでいただけなかったこと、覚えていらっしゃいますか。あのとき読んでいただけていたら、御社にとっても良い結果になっていたかもしれませんね」
帰りの車の中で、不思議と涙が出ました。学歴で人の可能性を測ることはできません。あのとき門前払いされた25歳の私に、今なら胸を張って言えます。「あなたの選択は、間違っていなかったよ」と。
(30代女性・商社)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























