
教育の話しかできない面倒なママ友。そう思われていることには、とっくに気づいていた
コラム
本当に守りたかったもの
彼女が黙った顔を見て、やってしまった、と思いました。自分の痛みを関係のない相手にぶつけてどうするのか。気がつけば、話すつもりのなかったことまで口にしていました。進学を諦めたこと。就職で何度も跳ね返されたこと。義母の言葉。
「私はただ、あの子に同じ思いをさせたくないだけなの」声が震えているのが自分でもわかりました。「ごめんね、押しつけてたよね」と言ったのは本心です。彼女に教育論をぶつけていたのではなく、ただ自分の不安を誰かに聞いてほしかっただけなのかもしれません。
そして…
彼女が「学歴がすべてじゃない」とためらいなく言えるのが、ずっと眩しかった。それは彼女の強さというより、恵まれた環境がくれた余裕なのだと、心のどこかで思っていました。
でも本当はわかっています。教育への執着が、息子のためではなく、自分の傷を埋めようとしているだけかもしれないことを。あの夜、彼女に事情を話せたことで、ほんの少しだけ胸の奥が軽くなりました。
息子に「同じ思い」をさせたくないのなら、まず私自身が、あの頃の自分を許すことから始めなければいけないのかもしれません。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























