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「契約社員は黙って従え」とこき使う正社員→社長賞の受賞者発表で全員が凍った

コラム

壇上で読まれた名前

年度末の全社集会。司会が「今期の社長賞は、業務改善提案に最も貢献された方です」と読み上げたとき、先輩がネクタイを直すのが見えました。立ち上がる準備をしているように映りました。

次の瞬間、読み上げられたのは私の名前でした。会場がしんと静まり返りました。先輩の手がネクタイの結び目の上で止まったまま動かないのが、視界の端に映っていました。

私は自分の名前が呼ばれたことが信じられず、隣の同僚に背中を押されて、ようやく席を立ちました。

そして...

あとで総務の方に聞いた話では、社長が提案書の文体に疑問を持ち、データを調べたそうです。5件すべてのファイル作成者が、私のアカウントでした。

壇上で賞状を受け取ったとき、嬉しさよりも先に胸を突いたのは、2年間飲み込んできた言葉の苦さでした。

翌朝、先輩は何事もなかったかのように「おはようございます」とだけ言いました。私も小さくうなずきました。謝罪でも称賛でもない、その温度のないあいさつが、ある意味で全てを物語っていました。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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