
後輩に気づかれたあの日、リサイクルショップで手放していたのは服だけじゃなかった
コラム
目が合った金曜の夜
いつものように金曜の夜、駅前のリサイクルショップへ買い取りに行きました。先週のクライアント会議で着たジャケット、今月もう着ないブラウス、季節外れになったスカート。紙袋いっぱいの服をカウンターに並べていたとき、背中に視線を感じました。
振り返ると、後輩が立っていました。後輩の表情に浮かんでいたのは、軽蔑でも同情でもなく、ただ戸惑いでした。
そして...
翌週の月曜日、後輩に何と声をかければいいのかわかりませんでした。「もっとオシャレしなよ」なんて、もう口にできるはずがありません。毎週違う服を着ていた私。そのからくりを知られた今、後輩の目に私はどう映っているのでしょうか。
本当は、あの子に自分と同じ道を歩んでほしくなかったのかもしれません。でもそう思う私自身が、その道のまん中にいるのです。
帰り際、後輩が小さく会釈をしてくれました。その何気ないしぐさが、見栄で固めた胸の奥にじわりと沁みました。あの言葉も、もうここに置いていこうと思います。
(20代女性・広告代理店)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























