
「お前のこと考えてた」を「嘘つけ」と笑った夜、彼が黙ってスマホで返してきた答え
コラム
一カ月前から積み重なっていた準備
「あいつが最近欲しがってるブランド、何だっけ」。彼が親友に送ったメッセージでした。日付を遡ると、やりとりは1カ月以上前から続いていました。検索履歴には、私の好きな花、レストランの口コミ、誕生日プレゼントの候補がずらりと並んでいました。
普段はそっけない彼が、私の知らないところでこんなに丁寧に準備を進めていたのです。私は画面から目を上げられませんでした。「ごめん、本気にしてなくて……」。
彼は少しだけ笑って、「いいよ」と短く答えました。普段からあまり感情を表に出さない人だからこそ、その一言がいつも以上に重く感じられました。
そして...
「本当は誕生日まで黙ってるつもりだったんだけど」。彼はそう言って、スマホをそっと閉じました。私は何も言えず、ソファに座ったまま顔を伏せました。
その夜、私は布団に潜って、しばらく出てこられませんでした。「嘘つけ」と笑った自分の声が、ずっと頭の中で繰り返されていたのです。普段から口数が少ない人の「考えてた」は、私が思っている以上に重い言葉だったのかもしれません。
来月の誕生日、私はちゃんと驚いた顔をしてみせるつもりです。彼の準備を台無しにしてしまったぶん、せめてその日は精一杯、嬉しいと伝えたいと思っています。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























