
彼女が覚えていない何気ない一言が、落ち込んでいた僕を救っていた
コラム
うまくいかない時期にもらった、たわいない一言。それがどれだけ僕を支えていたか、いまも彼女には打ち明けられていません。
彼女からの何気ない質問が、スマホの画面に表示されました。その瞬間、僕の頭に浮かんだのは、自分でも意外なほど古い一通のメッセージです。たぶん彼女自身は、もう覚えてもいないでしょう。それでも僕にとっては、ずっと忘れられない一言でした。
答えは、すぐに決まっていた
「今までで一番嬉しかったメッセージは?」。彼女からそう聞かれて、僕の答えはほとんど考えるまでもありませんでした。
それは、ずいぶん前に彼女が送ってくれた「あなたがいるだけで、こっちは結構助かってるよ」という一文です。本人にとっては、たわいない話の流れで打っただけの言葉だったと思います。実際、彼女は「えっ、そんなの送ったっけ」と驚いていました。でも僕は、その一言をいまでもはっきり覚えているのです。
うまくいかなかった時期のこと
あの言葉をもらったのは、仕事がまったくうまく回らなかった時期でした。任された仕事で失敗が続き、自分はこの仕事に向いていないんじゃないかと、毎日のように考えていました。誰にも相談できず、彼女にも心配をかけたくなくて、平気なふりをしていたのです。残業を終えてくたびれて帰る道すがら、彼女から届いたのが、あの何気ないメッセージでした。深い意味はなかったはずです。それでも「あなたがいるだけで、こっちは結構助かってるよ」という一文が、沈みかけていた僕をそっと引き上げてくれました。
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打ち明けられないままの理由

























