
彼女の「結婚か別れか」をはぐらかし続けた俺→突然の最後通告に、ようやく自分の甘さを悟った
コラム
結婚しないのは、彼女を大事にしているからだと信じていました。その思い込みが、どれだけ彼女を追い詰めていたのか。突然の一言で、俺はようやく思い知ったのです。
玄関を開けると、彼女が作ってくれた料理の匂いがしました。5年付き合って3年一緒に暮らす彼女との、こんな穏やかな時間がずっと続くと思っていたのです。けれどその日々が、彼女のある一言で揺らぐとは思っていませんでした。
形にしない、という愛し方
彼女との暮らしは、俺にとって何より確かなものでした。仕事で疲れて帰っても、家には穏やかな空気が流れていて、心からくつろげる。この関係に、書類や式なんて必要ない。むしろ、何も足さないままでいられることこそが、二人の絆の証だと思っていたのです。
だから俺は、ひそかに少し誇らしくさえありました。世間がこだわる「結婚」という形に頼らなくても、自分たちは強くつながっている。そう信じて疑わなかったのです。
「このまま」に込めたつもりの気持ち
彼女が将来の話を切り出してくることは、これまでにも何度かありました。そのたびに俺は、決まってこう返していたのです。
「今が楽だからこのままでいいじゃん」
この言葉を、俺は精一杯の愛情のつもりで口にしていました。条件も約束も付け足さなくていいくらい、今の二人が幸せなんだ、と伝えたかったのです。彼女も同じように受け取ってくれていると、信じて疑いませんでした。
彼女が少しずつ口数を減らしていたことには、気づいていました。でも俺は、それを安心して甘えてくれているサインだと、都合よく解釈していたのです。
次のページへ
突然の、最後通告























