
届いた映画チケットが一枚だけ。「これ、一枚だけ?」と送るまで、私は悪い想像をしていた
コラム
ためらいの末に送ったひとこと
どれくらいそうしていたでしょうか。このまま黙っていても、悪い想像がふくらむだけだとわかっていました。私は思いきって、短く打ちました。
「これ、一枚だけ?」
送信してから、また落ち着かない時間が続きました。返事はなかなか来ません。やっぱり聞かないほうがよかったのかもしれない。そう思いはじめたころ、ようやく画面が光りました。彼からの返信と、もう一枚の電子チケット。二つの座席番号は、隣り合っていたのです。
そして...
「ごめん、もう一枚送れてなかった」
彼からのメッセージは、それだけでした。二枚のチケットは、私と彼が並んで座るためのものでした。一人で抱えていた不安は、ただの送信ミスから生まれた勘違いだったのです。
ほっとしたあとに残ったのは、また同じことをしてしまったという思いでした。彼に悪気がないことは、もうわかっています。それでも、ひとこと足りないだけで、私はこんなにも遠回りをしてしまう。
次に同じように一枚だけ届いたら、今度はすぐに聞いてみよう。そう決めて、私は二枚のチケットを並べて保存しました。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























