
靴を拾いに列を離れただけの私が、1年後、同じ行列であの人を見つけた日のこと
コラム
1年ぶりの列で
久しぶりに並んだ列の前方で、赤ちゃんをあやしながら列を離れる女性が見えました。戻る場所を失って、列の横で足を止めています。その横顔に見覚えがありました。迷いはありましたが、もし同じ場面に出会ったら先に声をかけようと、ずっと決めていたのです。「順番、ここで合ってますよ」。私の前を空けると、彼女は私に気づいて頭を下げました。「あの時は、ひどいことを言いました」。私は答えました。「私も、あの時は余裕がなかったんです」。そして、靴のことを初めて話しました。
そして...
家に帰ってから、息子と2人で食パンを分けて食べました。あの人を悪者にして店を避けた1年を、私はもう繰り返しません。言えなかった一言の代わりに、先に声をかける。それだけを決めて、私はまたあの列に並んでいます。
(30代女性・パート)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)



























