「後ろに並んでください」と横の女性を睨んだ私→店員の一言で列の先頭のまま頭を下げた理由

コラム

店を出てきた女性に、頭を下げました

待つ間、何を言えばいいのかを考え続けました。順番は先頭のままです。それでも、このまま知らない顔で店に入るほうが、ずっと恥ずかしいと思いました。

扉が開いて、紙袋を持った女性が出てきました。私は半歩横に出て、頭を下げました。

「さっきは、勘違いでした。すみませんでした」

女性は少しだけ間を置いてから答えました。

「気にしないでください。貼り紙、小さいですもんね」

声を荒らげることも、私を責めることもありませんでした。女性は紙袋を持ち直し、来た方向へ歩いていきました。

店員に呼ばれて店内へ入るまで、私は扉の脇の貼り紙から目を離せませんでした。

そして...

母に頼まれたプリンは、頼まれた数のとおりに買えました。それなのに、あの日のことを思い出すたびに残るのは、女性の横顔を睨んでいた自分のほうです。

順番を守ってほしくて声をかけたはずでした。それなのに2度目に口を開いたときには、自分が正しいと周りにわかってほしい気持ちのほうが先に立っていました。

それ以来、衝動的に何かを言いたくなったときほど、まず周りを見るようにしています。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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