彼のスマホに「好きな人できた」の下書き→送信先は、付き合って2年の私でした

コラム

長い間のあとに届いたメッセージ

既読はすぐにつきました。けれど、返信は来ません。

今頃、私への言い方を考えているのだろうか。相手は、私の知っている人なのだろうか。コートを脱ぐのも忘れて、ベッドの端に座ったまま画面を見ていました。

何度目かの確認のあと、ようやく通知が鳴りました。

「ごめん。あれは送るつもりなかった」

違う、とはどこにも書いてありませんでした。送るつもりがなかったのは、好きな人ができたことなのか、それを私に伝えることなのか。どちらだとしても、あの文字を打った彼がいることに変わりはありません。

鍋の湯気の向こうで笑っていた彼の顔を思い出すほど、入力欄に並べる言葉はきつくなっていきました。責める文をいくつも打って、全部消しました。

そして...

送った先で彼がどんな顔をするのか、ここから見えるはずもありません。見えないまま問い詰めても、欲しい答えは返ってこない気がしました。

最後に送ったのは、これだけでした。

「ちゃんと聞くから、会って話したい」

既読がついたのを確かめて、スマホを枕元に伏せました。

送るつもりのなかったメッセージを、彼はどうして消さずに残していたのでしょう。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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