妻に「最近、絵文字多くない?」と聞かれた僕。打ちかけた「実は」の続きを、まだ送れずにいる

コラム

「絵文字1個つけるだけでも違うよ」。娘の助言どおりに送り始めた返事に、妻から理由を聞かれるメッセージが届きます。入力欄に打ちかけた言葉は、最後まで送れませんでした。

仕事の合間にスマホを開くと、娘から個別のメッセージが届いていました。家族のグループチャットではなく、わざわざ僕だけに宛てたもの。読み進めるうちに、自分の返事のことを言われているのだとわかりました。

娘だけが見ていた妻の様子

「お父さん、ちょっといい?」

「お母さんへの返事が冷たいよ」

続けて届いたのは、「お母さん、毎回ちゃんと書いてくれてるのに」「了解ってだけ来た画面、しばらく見てたよ」という2通でした。

「用件は伝わってるだろ」

そう返すと、「伝わってるかどうかの話じゃないんだけど」とすぐに届きます。入力欄に打ちかけた言い訳を、送らずに消しました。

さかのぼったグループチャットの履歴

仕事の帰り道、家族のグループチャットをさかのぼってみました。妻が書いてくれた献立や帰りの時間の確認、「無理しないでね」という気づかい。その下に、自分の「了解」「わかった」が並んでいます。

用件は伝わっている。けれど、この短い返事を、妻は毎回どんな気持ちで読んでいたのか。娘の「しばらく見てたよ」が、そこで初めて引っかかりました。

「どうすればいい?」と娘に送ると、「絵文字1個つけるだけでも違うよ」。絵文字の一覧を開くと似たような顔がいくつも並んでいて、どれが自然なのか見当もつきません。ずいぶん迷った末に、笑った顔を選ぶことにしました。

次に妻から届いたのは、いつもと同じ確認でした。

「今日は魚にしたよ。帰りはいつもの電車?」

「了解です。いつもの電車で帰ります」

そう打ち、笑った顔と電車の絵文字を足して送信。保冷剤の連絡にも「ありがとう。助かります」と返し、手を合わせた絵文字を添えました。

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