「化粧濃すぎ」と送る彼に、洗面所ですっぴんの自撮りを送った私が受けた返事

コラム

メイク落としシートで目元をこすると、白いシートが肌色に染まりました。洗面所の鏡に映っていたのは、久しぶりに見る自分の素顔。勢いのまま、この顔を自撮りして彼に送ることになるとは、少し前まで考えてもいませんでした。

冗談のように届く同じ言葉

交際2年になる彼は、離れた街で1人暮らしをしています。会えるのは月に2回ほどで、普段のやりとりはほとんどメッセージでした。

ここ数か月、彼が送ってくる言葉に引っかかっていました。新しいリップの写真を送れば「濃くない?」、SNSに写真を載せれば「化粧濃すぎ」。本人は冗談のつもりなのだと思います。

部署が変わってから、取引先と顔を合わせる機会が増えました。きちんとして見えるようにと、前より時間をかけて選んだメイクです。それを笑われるたび、スマホを持ったまま眉間に力が入りました。

言い返せば喧嘩になりそうで、返事を打ちかけては消していました。会えば優しい人なのに、なぜ化粧のことだけはこんな言い方なのか。分からないまま、同じ言葉が届くたびに既読だけつけて流していました。

素顔の写真に添えた一言

部署の飲み会のあと、同僚と撮った写真をSNSに載せました。家に着いてバッグを置いたところで、彼からのメッセージが届きます。

「化粧濃すぎ」

この日ばかりは、笑って流す余裕がありませんでした。気づけば洗面所に向かい、メイク落としシートで顔をこすっていたのです。素顔をそのまま自撮りし、「これで満足?」と添えて送信。強い言い方なのは分かっていました。それでも1度くらい、素顔を見て彼が何と言うのか確かめたかったのです。

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