「今なにしてる?」を15回目の既読スルーにした俺が、文具店の棚の前でうさぎを探していたわけ

コラム

棚の前で届いた通知

その週末も、彼女からの誘いには「その日は用事がある」とだけ返して、商店街の小さな文具店に入りました。奥の棚にしゃがみこみ、便箋を一つずつ手に取って確かめていきました。

そこへ、彼女からメッセージが届きました。

「今なにしてる?」

本当のことを書けば、手紙のことが分かってしまいます。かといって、うそはつきたくありませんでした。結局、俺は返事を打たずにスマホをポケットに戻しました。

棚のいちばん下の段に、あの白いうさぎを見つけたのは、その直後です。

そして...

最後の1冊を手に立ち上がったとき、ガラス戸が開いて彼女が入ってきました。

「これで15回目なんだけど」

画面を突き出す彼女の前で、俺はうさぎの便箋を掲げてみせることしかできませんでした。彼女は便箋と俺の顔を見比べて、吹き出しました。

手紙は、まだ渡せていません。14回の既読スルーは、彼女に書く14行の返事が1つずつ増えていった数でした。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

彼からの「お前のメッセージ、重いんだけど」に、スタンプ1個で返しつづけた→1週間後、長文が届いた

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