「花火なんて子どもっぽい」と私の誘いをさえぎった彼→「今日は予定がある」と言った当日届いた一言

コラム

川に一番近い場所に、青いレジャーシートが敷かれていました。予定があると言っていた彼が、なぜその真ん中に座っていたのか、本人は何も言おうとしません。

駅前の掲示板に、花火大会のポスターが貼られていました。足を止めた私の横で、彼も同じポスターを見上げています。誘うなら今だと思ったのですが、先に口を開いたのは彼のほうでした。

ポスターの前で

付き合って2年の彼とは、毎年この花火大会に2人で出かけています。今年も当然行くものだと思っていたのです。浴衣も、少し前に新しいものを買ったばかりでした。

「今年も…」

そう言いかけたところで、彼はポスターから目をそらしました。

「花火なんて子どもっぽい」

誘う前に断られたようで、続きの言葉を飲み込みました。去年までは楽しそうに屋台を回っていた人です。急にどうしたのかと思いながら、その場ではポスターの前を離れることしかできませんでした。

当日の短いメッセージ

花火大会の当日、彼からは「今日は予定がある」とだけ連絡がありました。どんな予定なのかは書かれていません。

友人を誘う気にもなれず、部屋で過ごしていました。窓の外からは、会場の準備を知らせる放送がかすかに聞こえてきます。カーテンを閉めて、テレビの音を少し大きくしました。スマホを何度か手に取っても、彼に送る言葉が見つからず、そのたびにテーブルへ戻すばかりです。

打ち上げが近づいた頃、スマホが鳴りました。

「今から土手に来れる?階段の下」

送り主は、予定があると言っていた彼でした。

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川の一番近く
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