
彼女の「寂しい」に弱音で答えた俺。「どうした?」に返信できないまま迎えた朝の話
カップル
打っては消した一晩
夜中、何度も画面を開きました。文面を打っては消し、打っては消し。「ちょっと疲れただけ」「大したことじゃない」「上司に怒られて」。どれも、しっくりきません。
打っては消した一晩で、俺はだんだん気づき始めていました。問題は仕事の失敗を話せないことじゃない。彼女に「弱い俺」を見せることが怖いんだ、と。
朝7時、結局俺が彼女に送れたのは「ごめん、忘れて」のひとことだけでした。送ってから後悔して、通話画面を開きかけて、また閉じてしまいました。
そして...
昼前、彼女から「大丈夫?電話する?」とメッセージが来ました。あれだけ素っ気ない態度を取った俺に、彼女は変わらず手を差し伸べてくれていました。
「ありがとう、夜にかけていい?」と返信して、夜まで何度も話す内容を整理しました。それでも電話に出た俺は、最初の数十秒、何も話せませんでした。彼女は「ゆっくりでいいよ」と優しく言ってくれました。
仕事の失敗のこと、上司に叱責されたこと、「こっちも」と打った瞬間に自分の弱さが怖くなったこと。話し終える頃には、日付が変わっていました。
「話してくれてありがとう」と彼女は言いました。礼を言うのはこっちのはずなのに、と俺は思いました。「こちらこそ、待っててくれてありがとう」と返すのが精一杯でした。彼女がくれた「どうした?」のひとことは、踏み込みすぎなんかじゃなかった。あの時、俺が踏み出せばよかっただけなんだと、ようやくわかった夜でした。
(20代男性・IT関連)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























