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教え子の絵日記に描かれていたのは、かつての自分が一番欲しかったもの

コラム

個人面談で保護者に投げかけた一言が、今も胸に刺さっています。私が「可哀想」と言ったのは、目の前の子どものことではなかったのかもしれません。

教室の隅に見えた自分

私自身、母ひとりに育てられた子どもでした。母は朝から晩まで働いていて、家に帰ってもひとりきり。学校で友達のお父さんが参観日に来ているのを見るたび、胸がぎゅっと苦しくなりました。

だから教師になって、休み時間にひとりで絵を描いているあの子を見たとき、放っておけなかったのです。

「最近、お子さんが休み時間にひとりで絵を描いていることが多くて」

面談でそう伝えたのは、かつての自分の姿が重なって見えたからでした。

最悪の形で出た言葉

放課後の教室で「お母さん、少しお話ししたいことがあるんです」そう切り出してから、「お父さんのことを聞かれると黙ってしまうこともあるんです」と前置きして、私は伝えたかったことの核心に向かいました。

「シングルマザーの子は可哀想なんです」

口にした瞬間「しまった!」と思いました。本当に伝えたかったのは「気にかけています」ということだけだった。それなのに、自分の中にある古い痛みが、最悪の形で言葉になって飛び出してしまったのです。取り消したくても、もう遅いとわかっていました。

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