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引っ越して3週間、近所の視線に怯えていた私が、集積所で声をかけられた朝に泣いた話

コラム

集積所で呼び止められた朝

その朝、抱っこひもで赤ちゃんを連れて集積所に向かいました。袋を置こうとした瞬間、後ろから「ちょっと、それ、分別が違うわよ。前から気になっていたの」と声がしました。とうとう来た。そう思いました。振り返ると、よく見かける50代くらいの女性が立っていました。叱られる、怒鳴られる、そう構えながら、私はうつむいて「すみません……気づいてはいたんですが、対応する余裕がなくて」と消え入りそうな声で答えるのが精一杯でした。「夫が単身赴任中で、生まれたばかりの子と二人なんです」「以前住んでいた町とルールが違っていて、表を見ても頭に入らなくて」。気がつけば、堰を切ったように事情を話していました。

そして...

玄関先まで一緒に歩きながら、女性は抱っこひもの中の赤ちゃんをじっと見ていました。それから「私、ずっとあなたのこと、ルーズな人だと決めつけていました」と頭を下げてくれたのです。続けて「赤ちゃん、よく寝てくれてる?」と聞いてくれたとき、私は涙をこらえることができませんでした。

誰かとちゃんと話したのは、引っ越してから3週間で初めてでした。翌日、女性は分別表をラミネートして持ってきてくれました。「分別表、一緒に貼っておきましょう」。差し出された手を、私は両手で握り返しました。冷たく感じていたカーテンの揺れが、もしかすると気にかけてくれていた誰かの視線だったのかもしれないと、その時はじめて思えました。

(30代女性・会社員/育休中)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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