
「行かないよ」と娘に約束した翌日、私はこっそり廊下から見ていた→娘が言った一言
コラム
窓越しに目が合った一瞬
廊下の壁際から、窓越しに教室の中を見ました。娘は前から3列目の窓側に座っていて、ノートを取っていました。少し前髪を切ったのかな、と思いました。家ではろくに顔を合わせないので、横顔をじっくり見るのは久しぶりでした。
授業の半ばで、娘の隣の友達が何か耳打ちしました。娘がはっとした顔で、窓のほうを見ました。目が合ってしまった、と感じた瞬間、私は反射的に後ろへ一歩下がりました。気づかなかったふりをしてほしい、と思ったのです。
約束を破った申し訳なさと、娘の真剣な横顔を見られたうれしさが、同時に押し寄せました。
そして...
チャイムの後、娘が廊下に出てきました。私はそのまま壁際に立っていました。逃げてもよかったのですが、なぜかその場から離れられませんでした。
娘は私のところまで走ってきて、立ち止まりました。私は娘の顔を見て、「ごめんね、約束破っちゃって」と頭を下げました。情けない母親で、本当に申し訳ないと思ったのです。
娘はしばらく何も言わずに、私を見ていました。それから「来てくれて、ありがとう」と言いました。私は娘の目を見つめ返したまま、何度か頷くことしかできませんでした。約束を破ってよかったと心から思えた瞬間でした。これからも、来ないでと言われても、こっそり立つ母でいよう、と決めました。
(40代女性・パート)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























