
「無理してお父さんと呼ばなくていい」と言った継父→運動会で響いた息子の声
コラム
校庭に響いた一言
その瞬間、息子が大きな声で叫びました。
「お父さん!!見てて!!」
ゴールテープが切られる音と、ほぼ同時でした。校庭中の保護者がこちらを向いたのが分かりました。私の隣で、夫の手から双眼鏡がするりと落ちて、肩からぶら下がりました。
夫の顔を見上げると、夫は前を向いたまま、目だけを何度もまばたきしていました。
そして...
帰り道、息子は照れ隠しなのか、ずっと前を歩いていました。私と夫が並んで歩く後ろ姿を時々振り返って、また早足で先に行ってしまいます。
「今のはね、たまたまだから」
家の前で息子がぽつりと言いました。夫は「ありがとうな」とだけ返しました。
息子の中で、いつ何が変わったのかは私にも分かりません。ただあの一言は、夫が2年間ずっと待っていたのに、待っていないふりをしてきた言葉だったのだと思います。
(30代女性・看護師)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























