
スマホが壊れた5日間、娘への返事を便箋に書いては消していた私
コラム
便箋に書き始めた娘への返事は、何度も書き出しで止まりました。待ちきれなくなった私は、電話台のメモを繰って、娘の番号を固定電話から押すことにしたのです。
台所の隅で充電だけを続けているスマホの画面には、細かいひびが走ったままでした。
電話を切った直後のこと
娘と口論になったのは、転職の報告を受けた電話でした。
「そんなに遠くへ行かなくてもいいじゃない」
私が繰り返すほど娘の声は硬くなり、最後には「お母さんには関係ないでしょ」と言われ、通話は切れました。動揺したまま台所へ戻る途中、エプロンのポケットからスマホが滑り落ち、床の角で画面が割れてしまったのです。電源は入るのに、触れても何も反応しませんでした。
便箋の上の書き直し
修理店が遠いこと、費用のことを言い訳にしながら、私は数日をやり過ごしました。本当の理由は別にあります。直した画面に、娘からの怒りの続きが並んでいたら。そう考えると、修理店へ向かう気持ちがしぼんでしまうのです。
代わりに私は、便箋に娘への返事を書き始めました。謝りたいのか、まだ言い足りないのか、自分でも分からないまま、書き出しを書いては消す日が続きました。
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待てなくなって回した番号
























