
「並ばないなら買うな」と行列で言い放った私が、1年後、同じ列で娘を抱えて立ち尽くした話
コラム
「順番、ここで合ってますよ」
そのとき、列の中ほどにいた女性が私を手招きしました。「順番、ここで合ってますよ」。自分の前を空けて、そう言ってくれたのです。お礼を言おうと顔を上げた瞬間、あの日のことを思い出しました。私が責めた人でした。娘を抱えたまま、頭を下げました。「あの時は、ひどいことを言いました」。彼女は首を振って言いました。「私も、あの時は余裕がなかったんです」。あの日は、息子さんの靴が列の外へ転がり、拾いに離れただけだったと教えてくれました。私は事情を確かめもせず、責めていたのです。
そして...
食パンを2つ買い、店の前で彼女と少しだけ話しました。今の私は、列で子どもを抱えて立ち往生している人を見かけたら、先に「どうぞ」と場所を空けるようにしています。正しさを口にする前に、事情を聞く。あの日もらった一言を、今度は私が渡す番だと思っています。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























