「あなたの彼、私に告白したよ」と言った友人が、続きを教えてくれなかった理由

コラム

「続きは、彼に聞いて」。そう言い残された私は、家ではなく彼の部屋へ向かいました。扉を開けた彼が本棚から取り出したものを、私はまだ知りませんでした。

先に会計を済ませた友人は、テーブルに戻らないまま、店の入り口から手だけを振りました。

スマホを伏せるようになった彼

付き合って3年になる彼と、大学時代からの友人は、私を挟んで3人で出かける仲です。その日は友人と2人でカフェにいました。私は席につくなり、ここ数週間気になっていたことを話しました。

「彼ね、最近スマホを伏せるの。何か隠してる」

友人はしばらく黙っていました。それから私に向き直り、言いました。

「あなたの彼、私に告白したよ」

「どういうこと」

友人は何か言いかけて、口を閉じました。

「続きは、彼に聞いて」

伝票を持って立ち上がると、そのままレジへ向かいました。カップの中身は、ほとんど減っていませんでした。

帰り道でつながった指輪の話

店を出て、私は駅とは反対の方向へ歩いていました。告白、という言葉。友人の顔。最近伏せられるようになった彼のスマホ。考えるほど、嫌な組み合わせに見えてきます。

友人は昔から嘘が得意ではありません。だからこそ、さっきの言葉まで冗談だとは思えませんでした。そこで、1週間ほど前のことを思い出しました。友人と雑貨店を見ていたとき、アクセサリーの棚の前で突然聞かれたのです。

「指輪って何号だっけ?」

「9号。なんで?」

「私と同じだったかなと思って」

そのときは気にも留めませんでした。でも今は、その質問まで彼につながっているように思えました。気づけば、彼のアパートの前に立っていました。

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