
割り勘を1円単位で請求する友人をケチだと笑っていた私→結婚式の受付で知った、積立の正体
コラム
お祝いの封筒に並んでいた名前
4人のうちの1人の結婚式で、私は受付を頼まれました。ホテルのロビーで芳名帳の横に立っていると、列の途中にあの友人が並んでいたのです。
友人はご祝儀を出したあと、もう1つ封筒を差し出しました。
「これ、3人からの結婚祝い。あとで本人に渡してくれる?」
そう言うと、友人は挙式会場のほうへ歩いていきました。裏返すと新婦を除いた3人の名前が並び、お金を出した覚えのない私の名前もその中に入っていました。
列が途切れるのを待って、スマホを取り出しました。
「待って、私お金出してないよ?」
少しして届いたのは、短い返事と写真でした。
「出してるよ。5年分のおつり」
写真は2枚。1枚目は表紙に「積立」と書かれたノート、2枚目は日付と金額が名前ごとに並んだページで、私の欄の1行目には「153円」とありました。
「お祝いに使ってって言ったの、そっちだよ」
グループチャットを検索すると、あの日の自分の返事がそのまま残っていました。
「預かったお金だから、1円でもずれたら返せないでしょ」
そして...
次のゲストに声をかけられるまで、ペンを持ったまま2枚目の写真を拡大していました。
「ずっと細かいって笑ってた。ごめんね」
「知ってたよ。でも預かるって決めたのは私だから」
式のあと初めての集まりでも、友人は「今日は1人4,126円ね」と投稿しました。その金額を端数まで打ち込んで、送金ボタンを押したのです。
5年間、1円のずれも出さないように数え続けるのは、どんな気持ちだったのでしょう。あの写真は、消さずに残してあります。
(20代女性・販売職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























