
親友の誕生日会に彼氏を連れていった私が、幹事の電話で気づいたこと
コラム
「人の誕生会に彼氏連れてきて主役奪うのはおかしいよ」電話でそう言われたとき、とっさに浮かんだのは言い訳でした。写真を見返して気づいたのは、ツーショットの数です。
居酒屋の階段を下りると、店の前で待っていた彼が片手を上げました。親友の誕生日会に、彼を紹介するつもりで呼んでいたのです。喜んでもらえると、そのときは少しも疑っていませんでした。
紹介してほしいという頼みを、誕生日に叶えたかった
1か月ほど前のランチで、親友に「今度、彼氏さんどんな人か紹介してよ」と言われていました。彼のほうは、私の友人に会うのを少し怖がっていた人です。にぎやかな誕生日会なら、彼の緊張もほぐれるだろうと考えました。サプライズのプレゼントにもなると思い、ほかの誰にも伝えませんでした。
彼を自慢したい気持ちが、まったくなかったとは言えません。
「ちょっと電話してくる」と個室を出て、彼を連れて戻ったのは、ケーキの切り分けが始まった頃でした。
「サプライズ!」
「前に紹介してって言ってたでしょ」
親友は目を丸くしたあと、彼に会釈を返してくれました。それで、もう大丈夫だと思ったのです。
笑顔の意味を、取り違えていた
彼を隣に座らせ、旅行の写真をスマホで回しました。彼が思い出話を付け足すたびに笑いが起き、並んで自撮りをする手も止まらなかったほどです。みんなの笑顔を、そのまま楽しんでいる顔だと受け取っていました。親友が空いたグラスに飲み物を注ぎ足して回ってくれていたのも、いつもの気配りだとしか思わなかったのです。
お開きのあと、「またね!」と手を振って、彼と先に駅へ向かいました。いい会だったね、と帰りの電車で話したのを覚えています。
次のページへ
幹事の友人からかかってきた電話



























