
「好きな人に振られた」と男友達から相談メッセージ→話を聞いているうちに、それが私のことだと気づきました
コラム
確かめるために送った質問
このまま慰め続けるのは、何か違う気がしました。何度か打っては消して、ようやく送ったのがこの質問です。
「その人って、私が知ってる人?」
既読はすぐについたのに、返信はなかなか届きませんでした。今頃、画面の前で返事を迷っているのだろうか。そう考えると、ドライヤーを手に取る気にもなれませんでした。
やがて、2通続けてメッセージが届きました。
「うん。一番よく知ってる人」
「ごめん。忘れていいから」
忘れていいと言われても、はいそうですかとはいきません。振ったつもりもないまま、私は彼を振っていたのです。しかも、その相手に失恋の相談を送ってくるなんて。少しずるいとさえ思いながら、短く返しました。
「明日、会える?」
「わかった。いつもの喫茶店でいい?」
「うん」
そして...
翌日、駅前の喫茶店に入ると、彼はもう窓際の席に座っていました。向かいに腰を下ろすなり、頭を下げたのは彼の方です。
「困らせてごめんな」
「謝らないでよ」
運ばれてきたカフェオレに口をつける前に、どうしても聞きたかったことがありました。5年も言わずにいた気持ちを、どうして失恋の相談という形で、ほかでもない私に送ってきたのか。
「なんで私に相談したの?」
彼はカップに目を落としました。何でも話してきたはずの彼に、私の知らない理由がまだあるのだろうか。カフェオレのカップを両手で包んだまま、彼が口を開くのを待ちました。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























