
彼女のメッセージを通知から返していた俺→「まだ聞かないでほしい」と送った、元恋人との記憶
コラム
彼女が長いメッセージを送ってくれても、俺は通知に見える冒頭にしか返せませんでした。「通知から返すのはなぜ?」と聞かれた日、初めて彼女とのチャットを開きます。
スマホに通知が届くと、俺はロック画面のまま、通知から返事を打ちます。チャットを開いて既読をつけるのは、いまだに怖いままでした。彼女の画面に何が表示されているのか、気づかないふりをしていました。
「12分、何してたの」
2年前まで付き合っていた人は、既読がついた時刻をよく見ている人でした。
「既読ついてから12分、何してたの?」
仕事中に開いて返事が少し遅れただけで、その人からはそう送られてきます。俺が言い訳を考えている間にも、時間は進んでいきました。
開いたらすぐ返さなければいけない。返せないなら、開いてはいけない。そう思い込むうちに、チャットを開くのが怖くなりました。別れてからも、その感覚は抜けません。いつの間にか、通知から直接返すのが当たり前になっていたのです。
冒頭しか見えない画面
今の彼女と付き合い始めて4か月。彼女は、既読の時刻を責めるような人ではありません。頭では分かっていました。
それでも、チャットは開けないままでした。通知の画面では、長いメッセージは冒頭しか見えません。週末の行き先を3つ挙げてくれたときも、見えていたのは最初の1つだけでした。
「1つ目いいね」
送ったあとで、続きがあったのかもしれないと思いました。それでも、開いて確かめることはしませんでした。
前の人の話をすれば、彼女はきっと既読の時刻に気をつかうようになる。俺が味わった窮屈さを、彼女にだけは感じさせたくありませんでした。話すなら、普通にチャットを開いて返せるようになってから。そう決めていたのです。
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初めて開いたチャット


























